見出し画像

農業について

関川村の農業は、豊かな自然環境を活かし、水稲栽培を中心に行われています。また、農家の方々の独自の方法で、園芸や地産地消、畜産にも取り組んでいます。

この記事では、水稲、園芸と地産地消、畜産に分けて関川村の農業について紹介していきます。

1.水稲について

関川村には、約1,220haの水田があり、その内約83%(約1,000ha)が水稲作付として利用されています。昭和42年の羽越水害では、その水田も大きな被害を受けましたが、村民の努力と関係機関の協力により見事に復旧しました。

復旧後は、関川村の地形が生み出す「気温の寒暖差」や「日本名水100選」にも選ばれた「1級河川荒川」と、その支流「1級河川大石川」「1級河川女川」に流れる飯豊山系の雪解け水等を利用した米作りにより、関川産米(新潟岩船米産地指定)として全量が出荷されています。

田んぼ

【関川村の水田】

関川村では、大小約400戸の農家が米作りを担っていますが、少子高齢化が進み、年々離農する農家が増加している状況です。離農者が増加することで、人出不足が課題となり、近年は「農業用ドローン」のようなスマート農業機械の普及拡大を支援することで、人で不足を解決しようと注力しています。

画像7

【農業用ドローンが飛行する様子】

村内の小・中学校では授業の一環で「田植作業」や「稲刈り作業」を行っています。子どもたちは米作りをとおして水田が担う役割や重要性を学んでいます。子どもたちの世代へ農業を継承・発展できるよう、様々な取組をとおして営農の支援を行っています。

画像7

【田植え体験をする小学生】

2.園芸と地産地消について

関川村の園芸品目は、さといもや枝豆がありますが、獣害対策に取組む農家が限られています。米価が下落する中、少しずつ園芸の取組みを拡大していく必要があります。

そのような中、令和3年4月から、地域おこし協力隊の方の力を借り、村内施設である「東桂苑」で、村の野菜を利用した新規メニューの開発を毎月実施しています。規格外品も含めて村で生産された野菜の消費を促し、生産者にもお客様にも喜んでいただける取組みとなっています。

そば茶ミルクプリン等

【村内野菜を活用した東桂苑カフェのスイーツ】

村内の農家と飲食店・旅館等を繋ぐため、スプレッドシード(Google社が提供する表計算ソフト。インターネット上で受発注のやりとりができる。)も試験的に運用しています。こうした取組みを推進し、また、必要に応じて補助事業の活用を支援することで、村の園芸振興・地産地消に尽力しています。

画像1

【村内の飲食店へ出荷を待つ野菜】

3.畜産について

関川村では、牛、豚、鶏それぞれが飼養されています。まず、牛については、乳用牛の飼育農家1戸、肉用牛の飼養農家2戸、繁殖牛の飼養農家1戸となっています。肉用牛は、「村上牛」というブランドが確立されていて、村上市と関川村で一定の条件のもと飼養された黒毛和牛が対象となっており、年間500頭程度が市場出荷されています。

豚については、法人3社が養豚経営をしています。各社が独自の方法で飼養し、生産された豚肉はブランド化され、『越後もち豚』、『朝日豚』などのブランド名で販売されています。

画像3

【越後もち豚】

養鶏については、法人3社と農家1戸が、採卵や種鶏の生産を行っています。法人のうち2社は種鶏の生産、1社は採卵の生産を安定的に行うため大規模な経営をしています。農家の方の卵は村内の直売所などで販売されています。

ゆで卵(下澤養鶏)2

【直売所で販売されるゆで卵】