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宮島集落支援員(移住定住サポーター)の活動 その2

1.まずはお掃除から

 空き家を活用するに当たって、大事なのは空き家の状態だと思います。どんなに立派なお宅でも、人が住まなくなってドアや窓の開け閉めをしなくなり風が建物の中を抜けなくなると、湿気によりカビが生えて、建物の傷みが始まります。
 庭も手入れをしなくなると、雑草が繁茂して樹木も自由に伸び、ツタが壁を這って隙間から建物に入り込みます。屋根の上に積もった落ち葉も雨どいに詰まることで、軒裏や外壁への浸水により傷んでいきます。また、ネズミやハクビシンといった小動物が入って建物内を荒らすこともあります。お借りした住宅も、例に漏れずハクビシンというイタチ科の動物が入っていた形跡(天井裏の一か所に糞をする習性のため天井が腐ってしまう)やネズミが荒らした形跡もあり、まずは、シルバー人材センターにお掃除を頼みました。

ハクビシン

【ハクビシンが棲みついていた天井】

大きな家財はあらかた処分されていたので、掃除をすることで、すっきりとしました。窓を開けていると荒川からの風が入ってきて、建物をすーっと抜けていきます。掃除が済んだところで、いよいよリフォーム作業に取り掛かります。

掃除後1

【掃除後の和室】

2. リビングのリフォーム

台所、お風呂、トイレなどの水回りのリフォームは費用がかかりますが、壁と床は、クロスやフロアマットを張り、畳は入れ替え、障子や襖も張り替えればキレイになります。
まずは、リビングとトイレのリフォームにとりかかりました。

上関すーむ間取り図(前)鮮明_-_コピー

【家屋図面とリフォーム箇所】

今まで居間として使っていた和室6畳は、ハクビシンが天井裏に棲みつき、天井が抜けていたため、天井を取り払うことにしました。また、建物の梁をそのまま見えるようにして、縁側も入れた一つの部屋にしました。

天井

【リフォーム後の和室の天井】


畳をとり、杉板を敷き詰めて、豆炭こたつで使っていた囲炉裏もそのまま残し、山小屋のような雰囲気の洋室にすることにしました。床は杉板を敷き詰めて蜜蝋ワックスを塗り、つやを出しました。囲炉裏があるので、清流荒川でとれた鮎や村の特産のしいたけを炭火で焼いて食べることができます。

床リフォーム

【リフォーム後の和室の床】

室内でハンモックに寝転がり天井を見上げると、真っ白にクロスを張った壁に古民家風に茶色に塗装してもらった梁が見えて、いい雰囲気になりました。
壁の一面が広くとれたので、近くの道の駅にある全天候型運動施設の「ふれあいど~む」にあるクライミングウォールを模して3mくらいのボルダリングの壁にしたので、ボルダリングを体験したことのない家族連れも楽しめるようにしました。

ボルダリング

【リフォーム後の和室に設置したボルダリング】

3.トイレのリフォーム

宿泊施設にとってトイレの清潔さは大事です。今までのトイレはかなり老朽化していて、全体的に改修する必要がありました。

改修前のトイレ

【改修前のトイレ】

改修の様子

【改修の様子】

廊下をなくし、男女共用の一部屋にすることとし、ウォシュレットの水洗トイレと手洗い場を設置しました。約2畳の清潔感ある広々としたトイレになりました。

リフォーム後のトイレ

【改修後のトイレ】

4.次回予告

次回は敷地内に生えていた樹木を伐採する様子をご紹介します。お楽しみに。